2024年4月26日金曜日

ジェンマ125②

 はーい皆さまごきげんよう🎶

さてさてジェン魔125の続きです。

とりあえずエンジンがかかった事は喜ばしいのですが

そこは20年寝ていたバイクですので何が起こるかわかりません。


コックも燃料ホースも新品なのにいきなりの燃料漏れ。

しかしどうも何処かからの伝い漏れのような雰囲気です。

って事はタンク降ろさなきゃならんのか(汁

先の記事でも記述したように

ジェンマ125はサスペンションのピボットがタンクを貫通しているので

はやい話がまたバランバランです(泣


で、タンクを取り外したらば錆穴貫通。

こんなの目視ですぐわかるだろって?

ジェンマ125はタンクが樹脂製のカバーで覆われてるんですよ。

半田で埋めてとりあえずクリア。

こりゃ後々別のとこから漏れてくるかもですが、、


お次はパキッと割れちゃってたフロントブレーキランプスイッチの交換ですが

コレまた新品は廃番。

この辺のスイッチは社外品も多いんですが、それすら無い。

と、なるとまたヤフオクで中古のハンドルスイッチの画像を見まくりまして。

結果、ラブスリーのスイッチが同じ事がわかりまして。

程度の良い物を落札してスイッチだけ移植っと、、、

ほんとこんなスイッチごときにどれだけコストかかってんねん。


そいでもってメーターも設置。

メーターケーブルの取り回しもあるのでセンターからオフセット。

真面目にラバーマウントですよ。

取り付ける場所が全く無いので、ハンドルクランプのボルトを利用しまして。

おいおいそんなとこに何かを共締めとかありえねーだろ!

と有識者は仰られると思いますので補足すると

共締めはせず、ネジ山が切ってあるボルトを使っていますので問題ないっす。

もっと簡単に言うと原付の前カゴを取り付ける時のアレを流用しています(笑

ハンドル周りの配線はカプラーやなんかが剥き出しでしたので

フロントカバー内にお片づけしてスッキリと。

そして自転車用のステム(バスーカですよ)を流用してバーハン化されているですが

ステムシャフトが穴あいたままでしたのでバーエンドをブチ込んで蓋をしときました。

オーナー氏は最初こういうところはいじらんでイイと仰っていたんですが

いやいや、やっぱそこはね。


そしてそして、ビリビリのシートも張り替え。

ただ張り替えただけではおまへん。

純正のシートは厚ぼったくて、それを誤魔化す為かモールなんかもついていますが

車高を落とした分、シートの厚さも気になるので

シート下側を30mmチョップしてアンコの形状も若干変更。


これによりシートで隠れていた3本スリットを見せつつ

乗り心地は損なわなずに薄いシートを実現しまして。

いやはや自分で言うのもナンですが

相変わらずわかりにくすぎる改造で申し訳ございません。

っつーかこの本来であればシートで隠れる3本スリットは一体何の為に存在するのか

知っている人は教えてください。


でもって、欠品していた純正キャリアをオーナーに買ってもらいまして。

生意気にと言うか何というか

このキャリア総アルミ製です。

贅沢かスズキ!

ほんとスズキさんのコストのかけどころが全く理解できねーっす。

しかし、このカッチョええキャリアが装着された事で外観は完成です。


後は時々ご機嫌ナナメで、シバくと動き出していましたが

時間とともにどんどん動かなくなってきたセルモーターを中古に交換。

実際、バラしてブラシを研磨したり色々やりましたがダメ。

そしてモーター自体もブラシも廃番だったので中古を購入した次第です。

で、自賠責にも加入していよいよガスを満タンにすべく公道を走ってテスト!

まぁ125ccとはいえそれなりに鈍足だろうとは思っていましたが

高回転全然吹けずに最高速40km/h、、、引っ張っても50km/h(滝汁

遅い遅すぎるぞジェン魔!

で、高回転域が吹けないという症状ですが

無負荷で回すとメイン領域がリッチ。

薄くて吹けないんじゃなくて濃くて吹けないと。

ジェットもニードルも純正なのにこのパターンってのはもしかして、、




やっぱコレが足りてねーのか。

コレっていうのは21番のスロージェット のとこにハマるゴムキャップです。

一時期のキャブにちょこちょこ存在したんですよ。

ハーレーだとバタキャブがそうかな。

スローの吸口には蓋をしておいて、別経路でスロージェットに燃料供給する。

この蓋が無いとメインジェット領域でスロージェットからドバドバ燃料吸い上げちゃって

高回転域がリッチで吹けなくなるんですな。

いやはや

どんな部品構成なのか事前にパーツリストで確認するってやっぱり大事です。

バラした時に付いて無ければ、その存在には気づけないわけですから。


新たにスロージェットのメクラ蓋を発注して取り付ければ嘘のように高回転絶好調です。

まぁそれでも遅いんですがw

とりあえずはクローズドコースで最高速80km/hくらいはマークできましたので

このくらいでカンベンしてください。


あとは割れてるカウル関係を可能な限り修復してと。


30kmほどロードテストしましたが、ジェンマ125って3速ATなんですな。

モサッと出て2速が巡航ギア、3速がオーバードライブ的な設定かと。

味付け的にはゆったりと交通の流れに乗ってクルーズするって感じですかね。


あ、タイヤも交換しました。

ホントはTT100が良いんですけど、いつの間にか無くなってました。

まぁ車高下げてタイヤがあんまり見えないって事で許してつかぁさい。


リアには秘蔵品のマッドフラップをあしらってみました( ´∀`)

当初ホットロッドと言ってたのに方向性が暴走しております。

でもまぁオーナー氏にはこのスタイルで気に入ってもらえたのでヨシ!


おおーシブい🎶


私はこちら側の所謂B面がお気に入りです。

と、言うかバイクは左側から見るのが好きです。


なんだかんだで丸々1ヶ月かかってしまいました。

とにかく苦労するのは技術的な面よりも圧倒的に部品難ですね。

部品が無いとなると突破力が勝負。

無いものは作れますがそれではコスト高ですし

無いものを探すのは困難を極める。

だって無いんだから。

だったら使えるものを探したり、使えそうなものを使えるようにするしかないと。

特に不人気車はこの辺をどう熟すかで乗り続けられるかが決まってきます。

それは昔からそうなんですが

今や当時では考えられないくらい時代が進んでいるので

新しいと思っていた物が思ったよりも古くなっちゃってるんですね。

それは作り手や乗り手も同じ。


だけども共に作業の進捗に一喜一憂している自分たちを客観的に見ると

あぁ俺達ぁまだ古くなってねーなと。

まぁそんな事を言ってるようではポンコツなんですがね(笑

無条件でアホになれる。

やっぱコレがオートバイだよなと。

よく排気量マウントとか言うじゃないですか。

自分らはそういうマウントを取ったとか取られたとか

ヤエーを返すや返さないとかっていう立ち位置じゃないんですよ。

あくまで個人個人であって独立してオートバイが好き。

だから時々手を取り合う。

ウチはお客様との関係ってそういうものだと思ってます。

逆に言うとお客様は神様だとかは微塵も思っていません。

ウチのお客様はみんな単車乗りなんですから。

そんな事を考えたジェンマ復活作業でした。

※もちろん長期放置に関しては深く反省しています


最後にジェン魔がジェンマな状態の写真を貼り付けて文章を締めたいと思います。

ではさらば!


追伸

だからと言ってあんまりヤヤコシイ車両をある日突然送りつけたりしないでください(笑












2024年4月22日月曜日

ジェンマ125①

 みなさまごきげんよう!


本日はですね、ジェンマ125でございます。

最近流行りの長期不動車起こし、自賠責切れたのが平成16年ですから

少なくとも20年間不動車です。

が、20年のうち7年間は私が放置しました。

ある日ふと軽トラに載せられてやってきて

コレを車高短にしてホットロッド風に仕上げたいと。

私的にはまぁ軽いノリだろうと思っていました。

んでキャブは付いてないし動くのかコレと。


で、さらに1年後くらいに欠品だったキャブが持ち込まれました。

しかし放置。

忙しかったとかそういうのじゃないですね。

あってはならない事ですが、私は勝手に本気じゃないと決めつけていたんです。

セカンドバイクだし長年放置されてるし、もう熱はないんだろうと。

時々は気になりながら月日が流れていきました。

そう

他のお客様にバイク愛を熱く語る傍の倉庫の奥にはいつもジェンマ125が居たんですよ。

とんでもねー店ですよねホント。

そしてこの春です。

オーナーがポツリと「そろそろ俺のジェンマをよろしく」と。

7年間何度も顔出してるのにジェンマの事は一言も口にしなかったオーナーがですよ。

基本的にね、お客様に言わせちゃ駄目なんですよそういう事は。

勝手に関係をなぁなぁに決めつけて見て見ぬフリをする。

何故その人がウチにわざわざ依頼したのか。

そういう事に気づけない。

これじゃいけないんですよね。

今さらですが全力で復元作業を行なっていきたいと思います。


キャブは分解清掃したのでとりあえずエンジン始動に向けて、、

あららスロットルケーブルが切れてます。

新品は廃番。

ならばインナー交換をと思いましたが、アウターは錆で詰まって使い物にならず。

ジェンマの場合、スロットルホルダーにケーブルガイドをネジ止めするという

特徴のあるケーブルであり、長さも2m近くあって結構特殊です。

これは純正流用で何とかするしかありませんね。

と言うか何とかしました。

インナーは2000mmの汎用品で

アウターは同じスズキのZZとジェンマの2コイチです。

まぁちょっと無理やりですが、機能は大丈夫。


20年間屋内にあったとはいえ、中々のコンディションですが。

スズキのスクーターにしてはフレームなんか錆びていない方です。

スズキって元々価格の安い車やバイクが得意というか

コストダウン魂がハンパないので

一時期の原付スクーターのフレームや自動車のフロアが下塗りのまま

なんてのはザラでしたから。

逆に、80年中期以前はやたらと真面目で丁寧だったりするんですよね。

ボルトの頭にいちいちSマーク入れたりね。

細かい部品なんかにもいちいちMADE IN JAPANって入れたり。


まぁそんな話はさておき、まず開口部を全部塞いで鬼洗車をかまします。

こうやって裸にしてみるとよくわかるのがリアショックのストロークの長さ。

ショックは穴間で320mmもあります。

そしてそのストロークと剛性を確保する為に

リアショックのピボットはなんと燃料タンクを貫通させてシートレールを跨いでる。

変態かスズキ!!

っつーか真面目かスズキ!!


で、そんな真面目なスズキさんを裏切るべく、ロングストロークのショックは捨てて

70mm短縮のリジッドバーを製作。

縦型エンジンですしね、キャブも背の高いCVですから

流石に車高短でストロークさせる事は諦めました。

中途半端に落としてもオーナーは納得しないでしょうしね。


もう限界値の低さです。

まぁ元が有名なバイクじゃないので全然伝わらない系ですが

マフラーが丸ごとリアカウルの中に埋まっちゃう低さです。


サイドスタンドは純正風味で20mm短縮。

そう、このスタンドをどこまで短縮できるかによっても車高の下げ具合が決まります。

エイヤで片付けてバイクが直立しちゃったってのはね、やっぱスマートじゃない。

不真面目な事を真面目にやってるわけです。


さた、真面目なジェンマがジェン魔に変わりつつありますが

これまた真面目な一面で、こやつちゃんと燃料コックが付いていて

カウルの隙間からマイナスドライバーでリザーブやプライマリーに切り替えられる。

うむ、ダイヤフラムは切れてないっと。


んがしかしダイヤフラムスプリングは朽ち果てて姿を失っておりまして

はやい話がアウト!

で、純正はもちろん廃番。

そしてこの負圧コック、メインとリザーブそれぞれ2系統で入ってくるという構造。

つまりタンクから2本のホースが出てくるって事ね。

多くは1本ホースで入ってきてコック内で2系統に切り替える方式なんですが

まぁたややこしい事を、、適当な原付のコックが流用しにくいじゃねーか。。

いやまぁタンクからの配管を片方止めちゃって適当な負圧コックをブチ込んでも良い。

でもリザーブとかプライマリーは便利だしね、同じ方式でいきたいっすな。

で、こういう変なコック見覚えあるんですよ。

なんで2系統で入ってくんねん!と過去にも憤った経験が。


そうそうれはビラーゴ250のコックです。

コレならまだ新品出ました(喜

新品のコックはホース全交換してリジッドバーにステー作って固定。

この位置ならカウルの裏に手ぇ入れて切り替えできる。

あとは壊れてるスターターリレー(これは新品出た)交換して

新品バッテリー繋げばとりあえず始動できるな。


と、思ったら端子がブチ折れたり


アースの芯線が断線してスッポ抜けてきたりと

まぁ長期放置車あるある的な障害にブチあたりつつ

エンジンオイルとエレメント交換して各部にオイルを行き渡らせたら

いざエンジンスタート!


おおおお!

ガチャガチャやんけ(号泣

なんだ?ピストンリング固着でスラップ音?

はたまたクランク逝ってるのか?

外から検証してても分からん、、、

オーナーの「乗りたいから開けてくれ」という言葉に背中を押されつつヘッド剥ぐります。


カムまわり綺麗。

オイルもしっかり回ってる。

ちなみにMOTUL7100です。


タペットまわりも問題なし。

いやでもバルブが閉じ切る直前の打音は一体何なんや?

とりあえずヘッド降ろすかとカムチェーンに触れましたら


カムチェーンがビロビロやんけ!!


テンショナーでカムチェーン張ってあげたら静かになりました。

いやはやほんとヒヤヒヤしますな。

っつーのも、シリンダーガスケットとカムチェーンとクランクケースカバーガスケットがね

廃番なんですよ。

あとタペットインスペクションカバーも廃番。

エンジン組み直しするには相当根性要るって事です。

ちなみにジェンマ125はカムチェーンテンショナーがマニュアル式です。

ので3000km毎くらいに自分で調整しなきゃいけません。


さてさてお次はハブのところでブチ切れてるメーターケーブル。

何故切れたかと言うと錆による固着です。

錆でインナーケーブルが固まると、大抵はこの接続部で切れますね。

恐らくメータードライブギアの保護の為でしょうね。

で、当然のようにメーターケーブルも廃番、、、

これまた流用で直すしかありません。


どうやって流用できるケーブルを探すのかって?

ヤフオクでひたすら中古のメーターケーブルを見まくるんですよ。

接続部の形状が同じで長さが合いそうなヤツをね、ひたすら探す。

長さはわかんねーだろって話ですが

それは諸元表の全高をベースにすれば大体想像がつきます。

一般的に一番高い位置がハンドルでありメーターはその辺についてるわけですから。

そんなこんなでアホほど時間を費やして見つけたのがアドレスV125用。

少しばかり長いですがジェンマ125にそのまま流用可能です。


ケーブルを交換するにあたり分解しなきゃならないフロントサスのピボットも

やっぱりと言うかサビサビ(汁


なのでディグリースして新たにウォータープルーフグリスを練り込んでおきます。

ってかココにニードルローラーベアリング。

真面目かスズキ!

ちなみにアドレスV100は普通に金属ブッシュです。

まぁメンテしなけりゃブッシュもベアリングも同じですけどね。


結構バキバキに割れているカウル類を補修して組んでみます。

おお!シブい!


ちなみにバーハン化はオーナー自ら行ったものです。

ほんとね、グローブボックス開けたら外したエンブレムとか割れたカウルの破片とか

純正のメーターとかがザクザク出てきましてね。

大事かよ!と。


K&Sスタージスのステッカーが泣かせるぜ。

このリアフェンダーがリムにかかるくらいってのは車高短においては結構大事なディテール。

ええ大人(悪く言えばオッサン)が2人してキャッキャ喜んでおります。


んが、まだエンジンがかかって繋がるべきものが繋がっただけの状態。

ここからメーターの設置、配線の整理やシート張り替えそして実走テストと進みます。

長くなりましたのでその②に続く形でさらば!









2024年4月9日火曜日

走り込み。

みなさまごきげんよう。

さて4月で新年度スタートですね。

まったく少し前までは年度末で忙しかったというのに

間髪入れずに年度初めで忙しいって一体何なんだこのループは。

いや、ループじゃなくワープか。

まぁそんな事はどうでも良いですがオーナー様が決まった88XLH鉄仮面。


3月19日に改造車検通してきまして。

決裁は早くにおりていたのですが、3月の定番的に予約がパンパン。。

大幅に予定が遅れてしまいました。


で、原動機載せ替え(CFMからCEM)はもちろんですが

宣言通りこの姿のまま何ひとつ変更する事なく検査に合格する事ができました。

奥行きが少なくなるようにライトケースを加工して納めた

ヘッドライトのバルブもPH7のまま光軸、光量ともクリア。

これまで車検はH4が絶対と思っていましたが、PH7で通せるとなると幅が広がります。

と、まぁ検査に受かったのは良きことですが

検査合格は公道を走るお許しを得たに過ぎず

ただのスタート地点でしかありません。


そりゃね、予備検渡しにしてオーナー様に登録だけしてもらえば楽だし効率良いです。

ですが全バラにして組み立て直した改造車でいきなり走り出すのはリスキーですし

こういう改造車は必ず何かしら初期トラブルや調整箇所が出てくるものです。

まぁ改造車に限らず中古車もそうなんですけどね。

何度でも言いますが、車検を通す事自体は簡単なんです。

とりあえず保安基準に適合してれば良いワケで、最低限の検査でしかない。

だから特に改造車やレストア車はキチンとナンバー付けてロードテストしないと

後でとんでもない事になっちゃったりするんです。

まぁロードテストしてても何かが起きたりはするんですけどね。


で、実際にロードテストに出てみると思いの外不具合が出なくてですね。

最初は10kmを4本、20kmを3本で100km走ったら負荷かけて曲げていく計画でしたが

最初の10km時点でシフターのポジション変更とリアサスのプリロード増し

あと膝にイグニッションキーが当たりそうなので位置変更しただけで

全く不具合なく調子良く走ってしまい拍子抜けです。


あ、そうそうオーナー様は外回りにも使われるという事なので

服が汚れてはいけないと思いチェーンガードを追加しておきました。

以前は「そんなモン要らん!」って考えでしたが

私もこういう気遣いができるようになったのかと思うと感慨深いものがありますな。


で、もうタラタラ走っててもしょうがないかって事で距離縛りもヤメにして

いつものホームコースでテストしていく事にしました。

自分で言うのもナンですが、このバイク本当に乗りやすいです。

と、言うのも一般的なスポーツスターと違ってシート位置を限界まで前に寄せてるんですね。

そしてバックステップを組む事で、所謂一般的なバイクに近いステップ位置になってる。

なのでステップをきっちり踏んでステップ加重が容易なのと

肘がしっかり曲がって余裕があるのでポジションもキツくない。

エボスポーツのシートやステップの位置って加重し難いんですよね。

だからニーグリップバーを装着すると支点ができてステップを踏みやすくなる。

まぁガニ股でバイク乗る勢にはわからない話でしょうが(毒

私ね、意外と真面目にバイク作ってるんです。


35ダブルディスクも必要十分によく効きます。

フロントだけで止めようとする向きには物足りないかもしれませんが

コントロールするという面ではこのフロントブレーキでも何の問題もありませんし

その為にリアは2000年代の純正対向4ポットキャリパーをぶっ込んでます。

そして敢えての鉄ローターにオーガニックパッドでもあります。

流石サスに関しては特にリア、これはオーリンズとか

純正のプレミアムライドなんかを入れるともっと良くなりそうな感触ですね。

Egに関してはミッション含めて元気いっぱいです。

点火はダイナSとNSGの組み合わせで、マフラーは触媒タイプのインナーバッフルを入れて

排気はおさえ気味、キャブもMJのみ変更ですが3速オートマ走法がやりやすい。

ドラッグパイプにローパスバッフルでひたすらブン回す仕様の1号機と比べて

出てくるトルクは同じでも引き出すポイントが違うと言うか

暴力的なフィーリングが上手く躾られてるなという印象。

NSGにおいてはアイアン含めたXL系についてもう少し研究していきたいですね。


何にせよ、やっぱり走り込んでいくとバイクに生命感が出てきます。

これはどこかで止まるものではなく、走り続ければ走り続けるほどに強くなっていく。

10年も走り込めばなんとも言えない雰囲気を醸し出してくるでしょう。

もちろんそれはオーナーの楽しみなわけですが

作り手がその下準備はしっかりやっておかないとですね。

よく勘違いされるんですが、私は走り込み好きじゃありません。

人様のバイクで常に音や匂い、振動や挙動に気を遣いながら走り続けるわけですから。

コケちゃった、壊しちゃったじゃお話にならない。

納期は遅れるしガソリン代は自分もちだし、時間だってそれなりにかかる。

普通に考えれば楽しくも何ともない作業です。

それでも走らなきゃ見えない事があって、それが見つかるからやる。

これだけやっても後悔する事すらあるのに、でも走り込むのは

やっぱり

走って知っていきたいからなんですよね。

人の為は自分の為っていうかね

このバイクを知ってもらう為にこのくらいの準備は必要だなと。

置き物じゃないから。

バイクは走っていないと生きていけないから。

すべては走らせてもらう為。


ってなワケで

もう少し走り込んで、オーナー様ご要望のETCを取り付けて納車アレンジへと進みます。


ではさらば!